作家養成コラム

手書きかパソコンか

2020.01.25

創作・執筆のヒント

 心斎橋大学では、パソコン(ワープロソフト)の使用を歓迎しております。
 特に、課題作の提出については、作品データをメール添付で事務局にお送り頂くことが出来、大変便利ですし、公募賞の中には手書き不可の物も増えてきていますから、パソコンの扱いには慣れておく必要があります。

 しかし、時には講師が手書きをお勧めすること、手書きに限定することもあります。
 作家の中には、執筆の訓練として、名作や好きな作家の作品を書き写した、とおっしゃる方があります。
 「学ぶことは、真似ること」と言いますが、例えば有名な絵画を模写する場合、一筆一筆考えながら慎重に描くはずです。
これと同じように、小説やエッセイを学ぶ場合も、パソコンでさっさと打ち込んでしまうのでは無く、一文字一文字、あなたの字で書き真似ることに意味があるそうです。句読点のリズム、言葉の選び方、漢字なのか平仮名なのかにまで気を付けながら書き真似てみて下さい。じっくりと、その作品を味わってみて下さい。

 また、普段パソコンを使用される方でも、時々は手書きしてみて下さい。
 いつもなら、簡単に変換できてしまう漢字も、手書きとなると思い出せず、辞書を引いたり調べたりするはずです。その時ふと、こんな言葉もある、表現もある、と気付くこともあるかもしれません。
 さらに、パソコンでは特別な機能を用いない限り、削除した物はもう見ることはありません。手書きであれば、ああでも無いこうでも無い、と書き直した跡を残すことが出来ます。何度もそれらを読み返すことで、磨かれた文章が残るでしょう。それを清書してみて下さい。

 原稿用紙に向かって手書きする時間は、とても贅沢では無いでしょうか。たまには、パソコンの電源を入れる代わりに、原稿用紙を広げてペンを持ってみて下さい。

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