作家養成コラム

ラジオドラマの書き方『心斎橋大学ラジオシアターのご紹介』

2019.04.18

ラジオドラマの書き方

心斎橋大学では、受講生の皆様のデビューを応援するべく、ラジオドラマを放送する番組を企画し、学内コンクールで、放送作を決定しました。
13週にわたり毎週放送することから、何話かをまとめて収録する必要があり、一定条件のもとシナリオを募集しました。

【設定・条件】
13
週通しての、ドラマタイトルは『カメレオン・ボーイ』とし、下記の設定で1回完結のラジオドラマシナリオを募集します。ストーリーのタイトルは、自由に付けて下さい。

  • 下記の全ての人物が登場する必要はありません。内容に合わせて、登場人物を選んで下さい。また、ゲスト人物の登場も可能です。登場人物は5名程度迄に抑えるようにして下さい。テニスサークルについても、あくまでも設定ですので、ストーリーの中にサークルのことが出てくる必要はありません。
  • 主人公の等身大の悩みを描き、聴衆者の共感を呼ぶストーリーを募集します。

 【人物設定】
下記の人物も含め、作品に登場する人物は、すべて人物表に明記して下さい。
主人公:倉嶋翔平(20····· (くらしま しょうへい)倉嶋家の次男。
大学2回生。建築家志望。テニスサークルに所属。本来は天真爛漫で明るい性格。彼女はいないが女友達はいる。

【倉嶋家の人々】
父・正彦(50······· 薬剤師・夫婦で薬局を経営
母・久美(50······· 薬剤師・夫婦で薬局を経営
兄・慎吾(23······· 大学院生、宇宙工学を専攻
妹・ 萌(16········ 高校2年生、医学部志望。成績優秀。
祖父(75·············· 近所に住んでいる。
祖母(73·············· 近所に住んでいる。

 【全体設定】
翔平は次男、ごく普通の若者。兄と妹がおり、翔平よりもかなり優れているため、親や祖父母、ご近所の目からいかに目立たなく生きるかを会得。“カメレオン・ボーイ”に徹している。しかし、翔平はバカではない。公立大学に通う建築家志望。兄は国立大の専攻は宇宙工学。種子島の宇宙ステーションに入りたいらしい。妹は医学部志望の高校2年生。両親は共に薬学部出身で薬局を経営しており、仲睦まじい。しっかり子離れしており、子どもの将来には関知しない。
そんな家庭にあって、家族の団らん時でも、翔平は自己主張しない。かといって、家族の輪から外れるとか取り残されるということでもなく、しっかり家族の一員として溶け込んでいる。目立たない“カメレオン・ボーイ”、その場の雰囲気をいち早く察知し、色を変えて馴染む特性に長けているのだ。
親が期待するほどの成績はとらず、かといって落ちこぼれでもなく…。ほどほどの成績をキープしているが、本当はかなり頭がいい。テニスサークルでもそうだ。ずば抜けてうまくはならないようにし、かといって下手ではない。運動神経は抜群なのだが。
カメレオンのように体色を変化させて周りと同化、決して秀才などと目立たない。妬まれず疎まれずリーダーに推挙されることもなく身の安全を図る術を会得して気楽に生きる、小さい時からの翔平の生き方だった。
祖父母は暖かく見守っているが、兄はそんな翔平の頭の良さに最近、気づき始めている。翔平の生き方は、共感を呼ぶのだろうか。

【ラジオドラマの基本的ルール】
ラジオドラマでは音と台詞で表現し、聴く人にイメージさせることが必要です。したがって、映像シナリオで用いる「柱」は書きません。
例えば、映像シナリオでは「柱」で「〇〇神社 夏祭り」などと書きますが、ラジオドラマではこれを音で表現しなければなりません。
そこで、効果音(例えば、祭囃子、屋台の売り子の声)や台詞(屋台の売り子とのやりとり)で、その場が神社の夏祭りであることを、ラジオを聴く人にイメージさせなければなりません。

【ラジオドラマ脚本で扱う記号】(アルファベット順)

BG:背景として流れる音楽(バックグランドミュージックの略)
CF:前の音が小さくなるのに被さって、次の音が大きくなる(クロス・フェードの略)
CI:唐突に音が入る(カット・インの略)
CO:唐突に音が消える(カット・アウトの略)
FI:音量がだんだん大きくなる(フェード・インの略)
FO:音量がだんだん小さくなって消える(フェード・アウトの略)
M:ミュージック、音楽
(M)または(MO)モノローグ、独白
N:ナレーション
ON:マイクに近い一で録音される台詞や効果音(オン・マイク)
OFF:マイクから離れた一で録音される台詞や効果音(オフ・マイク)
SE:効果音(サウンドエフェクトの略)
TM:テーマ曲(テーマミュージックの略)

(シナリオ例)

SE 祭囃子

屋台売り子「おにいさん、おねえさん!かき氷如何ですか~?練乳はサービスやで~!」
みさき「もう暑くてたまんない!私、いちご、下さい!しょうへいは?」
しょうへい「みさきちゃん、さっき、焼きとうもろこし食べたばっかりやん。よう食べれるなあ」

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次回は、心斎橋大学ラジオシアター第1回(2019.4.5)放送の「カメレオンボーイ誕生」(作:美山はる)をご紹介します。

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