受講生の声と実績
受講生の声と実績
第1回鈴木六林男賞受賞
※20句を一編として募集・審査
受賞作「錯覚」
春はあけぼのダリの時間がトラウマ
憂鬱のポケット君はチューリップ
猫の子と半端な出会いして飼いぬ
光にも厚みありけり桜貝
シャガールとなれる錯覚夏は夜
ネオンテトラよ地下街は即興詩
箱庭に水の種類がふたつある
蛇苺枕草子にて飼われ
夕焼と書き夕焼が好きになる
秋は夕暮れ円相の起筆
川上に秋顳顬に兄が来る
触れて聴く石の言葉のつゆけしや
塩分が足りぬ八月十五日
延延と林檎と言葉齧りおり
赤い音して椿の実落ちにけり
冬はつとめて若冲の鶏冠
生命の木は赫し冬帝降りるには
蓋のない箱がきれいよ神の留守
チャプリンに天然色の寒卵
スタンディングオベーション既に凍滝
この度は「鈴木六林男賞」という思いがけない賞を頂き、唯唯驚いています。私の初めての受賞となり、賞品として「鈴木六林男全句集」を賜りました。その栞には、私の以前の師である和田悟朗先生のお名前もありました。
今私は、鈴木六林男先生に薫陶を受けられた仲間の俳人達と学んでいます。これからも作品を研ぎ合っていきたいと念じています。選者の先生方々、句友の皆様に深く感謝をいたします。
略歴
玉記 玉(たまきたま)
1950年 島根県生まれ
1996年頃 近所の公民館の俳句会に参加する。
2006年「白燕」参加(和田悟朗代表)
2009年「白燕」終刊
2010年「風来」創刊参加(和田悟朗代表)
2015年「風来」終刊
以後「香天」(代表岡田耕治)に参加
現在に至る
「久保純夫の楽しい俳句づくり」を受講中