専科:久保純夫の熟達・楽しい俳句作り
専科:久保純夫の熟達・楽しい俳句作り
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わたしたちの日常・非日常には、必ず記録して残しておきたい出来事があるものです。この場は、その自らの想い、大切な記憶などを俳句形式で表現できるようになる、学びの場です。
そのためには必要なものもいくらかあります。俳句の歴史、季語の知識、表現技術などがそれです。実作と並行して学習することが肝要であり、大部分の方にとっての近道でしょう。
実作を大切にする講座です。実作を展開しながら、次の内容について適宜講義もします。
下記は、カリキュラム例です。テーマを変更することもあります。
実作・俳句の作り方・講評
・実作としての俳句の作り方―ふたつの柱
①経験の積み重ね―換言すれば「記憶」―を核・根幹にして作句する。
②「もの」「こと」にまつわる記憶をさまざまな情況・情景に展開する。
例を示しながら季語・定型・文体等の知識についても触れていきます。
次のような視点、切り口での課題俳句を予定しています。課題俳句については、次の講義に講評します。
自身の日常を素材とする-1
さまざまな台所俳句・・・課題俳句10句
例:句集『四照花亭日乗』より/具合よく呆けていたるオムレット/正統を志したる握り飯
自身の日常を素材とする-2
愛する人のために・・・課題俳句10句
例:句集『比翼連理』より/千両のいずこも深き妻の恩/かたちから忘れゆくなり露の玉
日常と交差する世界への視点を持つ-1
・眼前の光景と記憶を交差させる。
旅行先での経験・・・課題俳句10句
例:句集『HIDEAWAY』より/ひたすらという鷺草の微熱かな/アマリリス愛しき人の密か事
日常と交差する世界への視点を持つ-2
・眼前の光景と記憶を交差させる。
絵画の鑑賞からの発想そして作句・・・課題俳句10句
例:句集『日本文化私観』より/藪椿帯の端噛む狆が居り/天空は日溜りの闇燕子花
日常と交差する世界への視点を持つ-3
・眼前の光景と記憶を交差させる。
海外詠・・・課題俳句10句
例:句集『フォーシーズンズ++』より/海墜ちるところより我始まりぬ/熱帯の濡れ髪の夜を立ち尽くし
テーマを設定する-1
・ある対象を設定して群作としての俳句を作る。
櫻をテーマにしてすべての句を作る・・・課題俳句10句
例:句集『定点観測―櫻まみれ―』より/血か露か大斎原の櫻雨/行き掛けの軀を誘う糸櫻
テーマを設定する-2
・ある対象を設定して群作としての俳句を作る。
同じ季語(言葉)で3句作る・・・課題俳句10句
例:句集『フォーシーズンズ++』より/戦争の真空をゆく蝸牛/蝸牛無音を恃むかたちして/片方の臀豊かなる蝸牛
俳句という形式は従来、有季定型として捉えられていますが、画一的に考える必要はありません。言葉の海の中から、自由に選んで句作することも可能です。ただ先ずは、季語と定型を学びながら、この形式でしか得られない恩寵を経験することが大切です。それを実作で学ぶのが、個性を発揮する王道でしょう。想いは共有できます。俳句の鑑賞、作句を実践しましょう。
昭和24年(1949)、大阪府生まれ。立命館大学文学部卒。昭和46年「花曜」入会。鈴木六林男に師事。平成16年「花曜」終刊。18年同人誌「光芒」創刊。発行人。20年「光芒」終刊。25年個人誌「儒艮」創刊。昭和61年6人の会賞受賞。平成5年第42回現代俳句協会賞受賞。句集『瑠璃薔薇館』『水渉記』『聖樹』『熊野集』『比翼連理』『光悦』『フォーシーズンズ++』『日本文化史観』『四照花亭日乗』『HIDEAWAY』『定点観測―櫻まみれ』『植物圖鑑』『動物圖鑑』、評論集『スワンの不安』等。
現在、現代俳句協会副会長。関西現代俳句協会会長。西東三鬼賞選考委員。鈴木六林男賞選考委員。個人誌「儒艮」代表。
春期:5月~10月
秋期:11月~4月
12回(1回90分)
第2・第4木曜昼(14:00~15:30)
①5/11 ②5/25 ③6/8 ④6/22 ⑤7/13 ⑥7/27 ⑦8/17 ⑧8/31 ⑨9/14 ⑩9/28 ⑪10/12 ⑫10/26
春期開講キャンペーンにて不要!
税込総額:39,160円(受講料:36,960円、教材・教務費:2,200円)
※上記には、消費税10%を含んでおります。
※上記費用、講義回数等は予定です。都合により変更する場合がありますので、ご了承下さい。